「おくりびと」あまりミーハー的に取り上げてほしくない… wizzplanning, 2009年2月24日2024年3月31日 そりゃ「おくりびと」は、素晴らしい映画で、自分の中では半年前にこの映画が観れたことの幸せを十分に感じたので、違う意味で何を今さら大騒ぎを…(たしかにアカデミー賞を獲ってしまったので大騒ぎにもなるが)と、少し冷めた目で見ている。 ニュースでは、県内の映画館は朝から立ち見が出る程の(今は立ち見できないので、イメージ)お客さんが、と報じていたが、アカデミー賞を獲ろうが獲るまいが素晴らしい映画に変わりはないので、なんかミーハーな人が多いな~。それだけ普段から映画館に足を運ばなくなっているということか。 日本人の一番ダメなところ(自分も思いっきり日本人だが)は、とにかく「人の評価」を鵜呑みにするところ。逆に言えば、自分で良いものと悪いものの価値を決めることが出来ない。 だから、テレビで体にいいと放送したら次の日にスーパーから商品が消える、それも一時的で、すぐに飽きる。 モノを買う時の満足度を「定価よりどれだけ安く買えたか!」にしか求めていない人は、その商品は自分にとってどれだけ価値があるか全く考えてない。こういう人を相手に商売したら簡単で、極端に言えば最初から適正価格の2~3倍の定価をつけて50%OFFとかやれば「え~すっご~い安~い!」と満足度100%。 でも安売り合戦の結末は、絶対に大きい資本がバッサリ根こそぎ持っていって、もうぺんぺん草も生えない荒れ野原…今流行のショッピングモールが街をダメにするんだろ。 「おくりびと」から脱線したが、先日面白そうな本を見つけて一気に読んだ。「死体の経済学」というすごいタイトルの本は、「おくりびと」ブームにも触れてあり、映画を観て納棺師という職業に興味を持つ人が増えたが、実際にはまずほとんどの人が辞めていく現実。 映画では、綺麗に描かれている「遺体に触る」という仕事、実際には綺麗な遺体というのはまれで、孤独死で発見された遺体や事故・自殺の遺体を扱うという仕事は想像を絶するくらい過酷な現場というのが読み取れた。 昔は、遺体に触るのは葬儀屋の仕事だったが、葬儀のプロですらあまりにも辛いので自分たちでやりたくないから「納棺師」という究極のすき間産業が生まれたという事実。 「おくりびと」ブームをあまりミーハー的に扱うべきではないと思う。 未分類