未知の領域 wizzplanning, 2008年1月7日2024年3月31日 いよいよデザイン事務所を立ち上げて12年目に入る年がスタートした。 サラリーマンが11年。自営業が11年。大げさに言うと未知の領域である。 でも時代は混沌としている。 15年前ぐらいからMacintoshに触れ始め、Macがあったからフリーランスのグラフィックデザイナーとして独立できたのかもしれない。でもそれ以上に広告宣伝マン時代に築いた幅広い人脈のおかげで、いろんな人に助けてもらった。ここまでやれたのは、たまたまこの時代に生きていたからか?と自問自答する時がある。 今の時代ならどうだろう? 子供でもコンピューターを苦もなく使いこなし、学校では毎年現場経験の無いグラフィックデザイナーもどきを量産。Macが使える事が武器でもなんでもなくなり、逆にデザイナーはものすごく進化したMacに逆に使われて、どれも同じようなデジタルデザインになりデザインから個性が無くなった。 モノを創る前に考える時間をかけないから制作物にもコンセプトが無くなり、きちんと説明できないからデザインの価値を安く見られて安いデザイン料しか貰えないデフレスパイラルのような状況になっているのが今のデザイン業界。いや、具体的に言うと印刷業界だろう。 こんな時代だったら今からフリーのグラフィックデザイナーになっても、まず食えない。頭と手でデザインして、デザインの最終表現ツールとして仕方なく使っていたMacがデザイナーの一部になってしまった瞬間に、デザインの価値ハードルがものすごく下がってしまった。 それはそれで時代がそうなったのだからしょうがない。 自分の役割は最終的な制作物を奇麗に仕上げる事ではなく、どれだけ明確に意図したものを創れるか、これが無ければ生き抜く事はできない。 2008年、未知の領域。 未分類