かぶって誰でしょう？

何回やり直してもイメージのイラストからかけ離れたものになってしまった。

発注側から完全にダメ出しを喰らい、「そんなアバウトなイラスト通りに出来るわけないじゃない！」と半ばやけになり、夜の予定を完全にキャンセルして、また素材探しの旅に出た。

それにしてもこの2週間、慣れない針仕事を何度も繰り返して、それなりに愛着の湧いていた第1作目のかぶり物、破り捨てる前に、かぶって事務所の回りをうろついてみた。

大将「お客さん、どうしたの？何か嫌な事でもあったの？」

犬「この顔、どう見ても犬に見えないってダメ出しされたんッスよ。そりゃ、なんかゴリラにも見えるしライオンにも見えるし、鼻はブタみたいだし、耳も変だし…、でもねぇ、本物の犬みたいになる訳無いじゃん」

大将「そんなことないよ、すげ～カワイイんじゃない？」

犬「でもこれじゃあシリアスなCMには使えないンだって。もうスネちゃおうかな」

大将「まあまあ、一杯おごるから元気出しなよ」

とにかく専門外の事に手を出すと時間はかかるし思うように出来ないし、散々な目に遭う。

昨日は事務所開設以来最も有名人が来客され対談したのに、そんな気分も吹っ飛んでしまった。

「国際グラフ」という雑誌の対談で、あの松木安太郎さんが来られた。山口の企業の特集で、有名人との対談なので若干の広告費がかかるが、松木安太郎さんが来てくれるのなら話してみたかったので取材を受けた。 思った通りの熱い親父だった。

それにしても以外と小柄なのだ。オレがデカイのか？