類似調査の大変さ wizzplanning, 2005年8月13日2024年3月29日 先日萩市で市章の選考委員会が開催され、多くの候補の中から住民投票にかける数点を絞り込んだ。 過去の例からいくと、かなりの確立で類似商標がすでに登録されており、今回も候補を10点くらいまで用意した。 第一次審査はデザイン協会で対応し、明らかに類似と思われるものは外しておいたが、最終審査で残ったものを類似調査すると、やはり類似商標は既に存在する。 特に新市の名前が「さ」行とかだったりすると、「S」をモチーフにしたデザインが圧倒的に多くなる。 しかしながら残念なことに、一般の方が考える「S」をモチーフにしたマークというのは、もう発想の余地がないほどこの世に出尽くしている。 山口県だけ見ても、最近市章を募集した市は、周南市、周防大島町、山陽小野田市と、「S」ではじまる。 そして、同じようなデザインが何百何千と送られてくる。 一般公募の応募内容には、 「他市町村章及び他商標等と類似しないものであること」と明記してあるが、ほとんどの人がこれを意識していない。 ほとんどの市章の選考会でも審査員がこれを意識していないので、全国で似たような市章が合併を契機に氾濫する。 商標登録というシステムそのものが、早い者勝ちなので、必然的に後からやるほど不利になり、選択の範囲の間口はものすごく狭くなる。 今日も特許庁の電子図書館のサイトで「S」をモチーフにした商標を検索してみたが、あまりの多さに具合が悪くなった。 まず検索する画面にたどり着くまでに、さらに細分化された分類を検索しなければならないし、対象のジャンルも、こと細かく分かれている。 ひとつのマークの類似調査をするのに、数万点のマークを調べなればならないのだから、大変といか言いようがない。 安易にシンボルマークを一般公募するのも考え物である。 未分類